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マッチョな大学生のブログ 旅行、ヒッチハイクも好き

『幻夜』東野圭吾

 

幻夜 (集英社文庫)

幻夜 (集英社文庫)

 

おすすめ度 ★★★★☆

 

【あらすじ】

おまえは俺を殺した。俺の魂を殺した――
1995年、阪神淡路大震災。その混乱のまっただ中で、衝動的に殺人を犯してしまった男。それを目撃していた女。二人は手を組み、東京に出ていく。女は、野心を実現するためには手段を選ばない。男は、女を深く愛するがゆえに、彼女の指示のまま、悪事に手を染めていく。やがて成功を極めた女の、思いもかけない真の姿が浮かびあがってくる。彼女はいったい何者なのか――謎が謎を呼び、伏線に伏線が絡む。驚愕のラストシーンまで一気呵成の読みごたえ。ミステリーの醍醐味にあふれた傑作大長編。あの名作『白夜行』の興奮がよみがえるミリオンセラー。

 

【感想・考察】(ネタバレ注意)

 この本は、「白夜行」の続編といわれています。もちろん「白夜行」を読んだ後の方がより楽しめますが、未読でも充分楽しめます!!

 

 この本、めちゃくちゃ長いです笑笑

800ページくらいあります。ですが、東野圭吾作品の不思議な特徴として、読みだしたら止まんない、あっという間に時間が過ぎる、長いと感じないというのがあるんです。この作品も例外ではなく、僕は1日で読んじゃいました笑笑

 

東野圭吾の作品を3冊くらい読んでなれてきた人にめちゃくちゃお勧めします!!

この本と「白夜行」は段違いに面白いので!!

 

胸糞悪いシーンが多いので、鬱になりそうなときや、機嫌が悪い時には読まない方がいいです・・・

 

とにかく、雅也がかわいそう・・・

あと、新海美冬が胸糞悪い。

雅也は自分が美冬と心の底では繋がりあっていると思っていましたが、結局美冬の計画のパーツに過ぎなかった、というところが切なすぎる・・・

震災の時、俊郎を殺していなければ、有子と結ばれて幸せな人生を送れただろうに・・

時折、雅也が美冬ではなく、有子と共に生きることを想像しているシーンが描写されているから余計にそう思ってしまう。

衝動的にやってしまったたった一つの行動で、人生が180度変わってしまうということを思い知らされました。

 

 

前作の「白夜行」との繋がりをちょっと考察してみようと思います。

まず、一番思うのが、雪穂と美冬は同一人物なのか、ということ。

共通点・・・冷酷、サイコパス、美人、頭良い、人間関係クラッシャー、人心掌握術

相違点・・・関西弁?、亮司と雅也の扱いの違い

 

共通点多すぎ笑笑

雪穂が関西弁喋れるか覚えていないけど、あのサイコパスっぷりは同一人物としか思えない!!

また、美冬が「刑事はみんな犬みたいに鼻がきくけど、中でも特別に鋭いやつがおる」と、「白夜行」の笹垣のことを言ってるんじゃない?と思わせることを言ってました。

これらのことから、僕は美冬は雪穂が成長した存在だと思って読みました!!

 

ラストシーンがちょっと残念だったなぁ・・・

この点に関しては、「白夜行」が素晴らし過ぎたから余計にそう感じちゃうのかもしれないけど・・・

個人的には美冬が痛い目を見るか、雅也の死に少しでも動揺してほしかった・・・

最後の銃の暴発もまさか美冬が仕組んだんじゃ・・・

雅也が死ぬところまで計画の内に入っていたとしたらヤバ過ぎる笑笑

前作よりも美冬の悪女っぷりが際立っていました!!

 

続編早く出ないかなぁ・・・

美冬が痛い目を見ることに期待します笑笑

 

白夜行」の方が個人的には面白いと思うのでぜひ読んでみてください!!